Job & person 04

入社以来、AMBIENT 蓼科の料飲課に勤め、現在はマネージャーとしてホテル全体の食事に関するマネジメントを行っています。食事について毎日、人数や場所、時間等について、お客さまが一つのレストランに集中しすぎたりしないよう、フロントやシェフ、板長とともにバランスを考えて会場をコントロールし、管理・調整します。スタッフの指導や育成、各食事会場のサービスレベルの向上、シフト管理、発注、棚卸しなども管轄になります。

このようにマネージャーとして全体を見る責任がありますが、レストランのスタッフとして現場に立ち、お客さまの対応も率先して行います。元々人と話すことが好きなので、夜のビュッフェ会場ではバーカウンターを担当し、お客さまとお話をしながらおすすめのアルコールやドリンクをお作りするのは、私にとって楽しいひとときです。学生時代に高原にあるロッジのダイニングでアルバイトをしたのがこの世界に入ったきっかけですが、ここまで料飲一筋。その当時と楽しさは変わらず、マネジメントと現場、両方の仕事に取り組んでいます。

レストランではお客さまに食事を楽しみ、満足していただくことが第一になりますが、そのためにはすべてのスタッフが最適な形で動き、またサービスの品質を高いレベルで保てなければなりません。料飲のサービスは経験がものを言う世界です。お客さまの望みは人によって異なり、求められている振る舞いや作法等もレストランによって違うため、お客さまの気持ちを察して動くには数をこなす必要があります。

新人教育も行っていますが、人員の入れ替わりがあっても質を落とさないようにするのが私の使命でもあります。サービスには多くの知識が必要ですから、専門的なことを教えつつも冗談を交えるなど、興味が持てるような導き方で楽しく学べるように意識しています。私が自分でサービスに自信を持てるようになるには10年ほどかかりました。時間は必要ですが、若いスタッフたちには経験をしっかり積んで欲しいと思っています。また、仕事は失敗しつつ伸びていくものでもあります。人に対応する仕事ですから、常にマニュアル通りで正解な訳ではありません。何かあったときは落ち込みすぎないように支えるのも役目です。それでも、10代の若いスタッフもいて、私自身フレッシュで生き生きとした気持ちになれるので、楽しみながら教育を行っていますし、常に新鮮な気持ちで一緒にサービスを学び、成長する意識で教育に取り組んでいます。

仕事をしていて嬉しいのはやはりお客さまとの触れ合いが温かいことです。このホテルには、当社リゾート倶楽部の会員様で、長年に渡り何度も利用され、私のことを覚えて親しんでくださる方も多くいらっしゃいます。子どもの頃から遊びに来られているお客さまが成長して当ホテルで結婚式を挙げたときなどは、思わず涙してしまいました。お客さまと長く深く関われる、それがリゾートホテルで働く一つの醍醐味ですし、人と接することが好きであれば、それはより大きなモチベーションになっていきます。今は人を育てるというミッションも持っているため、さまざまな「成長」を感じられることも喜びです。

マネージャーとしての今後の目標ですが、昨年ビュッフェレストランをリニューアルオープンして好評を得ていますが、よりお客さまに喜んでいただけるようもっとサービスを向上させていければと思っています。また、当ホテルは和食（会席）、洋食（フレンチ）、ビュッフェ、の３タイプのレストランがあり、ブライダルや宴会も行うため、料飲におけるサービスのほとんどすべてが経験できます。それゆえ、当社ホテルの中でも貴重な施設で、サービスを幅広く身につけたいという人には学ぶことが多い場所。やる気のある人は多くを吸収してどんどん伸びていくのも特徴です。私はこれからも料飲の世界を極めるつもりですが、自分が育てたスタッフがマネージャーになってくれたらと思っています。そのレベルまで導けるよう、自分の持っているものは惜しみなく提供し、このホテルで若手がのびのび育つ環境を作っていきたいと思います。